【活動報告】野草ロールができるまで
- moomowengineer
- 11月18日
- 読了時間: 5分
こんにちは、もーもーボランティアのYです♪
今夏、福島に滞在しながらもーもーのお仕事をお手伝いしていました。
もーもーの夏と言えば、そう、<<<ビッグイベント>>>野草ロール作り!!!

青草伸び放題の夏の間に、食いしん坊もー達の冬の餌を確保しておかないといけません。
これはもーもーに限った話ではなく、牧草地を持つ牛飼いさんは皆夏は冬餌作りに追われます。
(Yは学生時代夏休みに北海道の牧場で働いたことがありますが、朝の牛の世話が終わると農家さんたちが「草切ってくるから!!」とどこかへ消えていき、「???」となった経験があります。)
もーもーのロール作りの特徴は、「富岡町中の」「耕作放棄地で」「野草(雑草)で」ロールを作るところにあります。
春までは都会のOLで、「運転免許?…ほぼ、ペーパーですねっ!(^▽^)/」状態のYでしたが、滞在初日から軽トラに乗ることになり(敷地内で練習しました)、ついにトラクターにも乗ることに。
7月中旬(早ければ5月末から)~草が枯れ果てる晩秋まで、雨でない日は毎日、朝から農地に出てロール作りに明け暮れます。
ということで、ロール作りの手順を今日は説明したいと思います♪
【作業前準備】
①トラクター安全講習
トラクターが初めて・久しぶりのボランティアは代表から安全講習を受けます。
種類も多いので覚えることがたくさん。
年季の入った農機たちなので、壊さないための扱い方をしっかり学びます。
Yはこの講習で初めてトラクターに乗りました。
「動いた!!速い!!汗」と大騒ぎでしたね…(苦笑)(なお速度は一速)
②トラクター整備
半年ぶりに動くトラクターたち、グリースアップ、注油、掃除などの整備が必要です。
グリースガンを使って、グリース注入個所に漏れなく注入していきます。
(猛烈な日差しを防ぐためにパラソルをさしています)

もちろんグリースアップなど初めてやったのですが、猛烈にグリースで汚れるということが分かりました。ハチ避けのための真っ白い服が黒々としたグリースだらけ。
かわいそうに思ってくれたボランティアさんが3回くらい漂白剤につけて洗ってくれたのですが、全然落ちませんでした。笑

こちらの写真はロールベーラーの内部です。草の切れ端が巻き付き、粉状になった草が油と混ざってべたべたになり、チェーン周りまで大変なことになっていました。
手袋をしてしっかり取り除いていきます。
トラクター整備は最初だけでなく、稼働期間中は定期的に必要でした。
でもなぜか、「今日は整備から」という日に限って白い服で出勤してるんですよね。笑
【ロール作り作業】
①草刈り(農機:モア)
元気いっぱいに伸びた草を機械で刈っていきます。

刈払機の何十倍もの速さで草が倒れていく様子に大興奮!!
②刈った草の攪拌・整列(農機:テッダー・レーキ)
農地中に広がった刈草を、乾燥させるためにぐるぐる混ぜ、ロールベーラーで巻きやすいように寄せて整列させていきます。

③草の巻取り・ロール化(農機:ロールベーラー)
列のようにまとまった草をロールベーラーが吸い込み、ロールに仕上げていきます。

巻き取る草の量が多すぎると機械が満杯で壊れてしまうし、少なすぎるとスカスカ軽ロールになって次のラッピングマシンに載せた時ロールが吹っ飛んでしまう…
草の状態が良くないと口が詰まって吸い込めなくなり、そのたびに30分以上かけて詰まった草を取り除いたり…
一番繊細で操作の難しい機械です。
④ロール運び(軽トラ使用)
ここまでの作業は全て、その時々の農地に農機を運んで、そこでやっています。
最後のラッピングマシンは地蔵院様の土地に置かせて頂いているので、そこまでできたロールを運んでいきます。
軽トラで運ぶので、グラブを使って荷台にロールを載せます。

下の写真のようにロールは軽トラにぴったり二個載る大きさなのですが、水分量の多いロールだと重く、一個しか載らないことも。

水分量が多い方が良いロールであることは多いですが…
一番多いときは、軽トラ1個積載×6往復×軽トラ2台フル稼働体制の時がありました。
農地の場所によりますがこの時は一往復30分かかる場所で、同じ道をひたすら往復するということもあり眠気に耐えるので必死でした汗
爆音でラジオをかけて運転し、何とか無事故で運搬完了しました。良かった…
⑤ラッピング(農機:ラッピングマシン)
裸の状態の草ロールを、ラップを巻いて腐らないように密閉し乳酸発酵させ、長期保存できる状態にします。
ラップが近年の物価上昇で高価になっているのが悩みの種です。

ラップしたら、いつ・どこで採れた草ロールかをマジックで書いて、並べて保管しておきます。

(写真の状態では使いづらいので、後日二段に並べ直しました)
【野草ロール完成!!!】
このような手間暇かかったロールなので牛たちにも感謝して食べてほしいものですが、
「もー!(早く!)」「もー!(餌!)」「もー!(草!!)」
…まあ、牛たちは人間の苦労など露知らず、ですね。
とはいえ牛たちが喜んで一心不乱に食べる様子を見ていると、「…しゃあないな」という微笑ましい気持ちにもなるものです。
今年作ったロールも、牛たちに今冬おいしく食べてもらえますように。
【番外編/ロール作りのその他のお仕事】
・農機の移動
農機は農地ごとに移動が必要です。当然ながら。
古い機械が多いので、機械に負荷をかけぬよう、ゆっくり安全運転で移動していきます。農地も富岡の端から端まであちこちに点在しているので、移動だけで一苦労!

通行の邪魔にならないよう、車通りの少ない早朝に移動したり、普通免許で運転できないトラクターは代表や免許のあるごく一部のボラさんに移動してもらったり、いろいろと手間がかかります!
・トラクターの給油
農機フル稼働の日が続く時期は毎日ガソリンスタンドに軽油を買いに行っていました。

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