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カウベルトによる野生動物との棲み分け効果

カウベルトにより、帰還困難区域で起きたこと= イノシシや熊の人里への出没が減少。


原発事故後の住民の避難により、帰還困難区域を中心に福島県ではイノシシ等の動物の個体数が急増した。

大熊町姥神地区のもーもーガーデンでは、震災後、熊・鹿・イノシシ・サルが目撃されていた。

牛導入後、隠れ家となる藪が牛に食べられ、牛がカウベルトとしての役割も果たすようになり、牛がいるところにはイノシシが出没しなくなったため、イノシシが来なくなったと地元民の間で評判が広がり、姥神地区の農地ほぼ全域まで会の敷地が拡大できた。 (参考:2015年には牛新規導入前のガーデン敷地2枚の田に、イノシシの巣が3個あったことが確認されており、ここから少なく見積もっても、牛による保全前、もーもーガーデン敷地内(田80枚分)に30頭は生息していたのでないかと推測される(単純計算すると120頭だが、当時の遭遇頻度から感覚的に)。


富岡町のもーもーワールド敷地付近では、牛導入前には3頭のイノシシが出没していたが、こちらも牛導入後姿を見せることはなくなった。(最近も近くのヌタ場で泥浴びした跡が確認できており、変わらず生息はしているようである)

(参考資料:イノシシの個体数推移

[県]原発事故前の福島県のイノシシ捕獲数は4年間で2.5倍[1]、原発事故後、2010年から10年間で10倍に[2]

[帰還困難区域][町]大熊町では、県のデータと同様、震災後2020年までイノシシ捕獲数は増加したがその増加率は38倍[3][4]。2021年以降、福島県による檻捕殺・環境省による一頭六万円の捕獲補償金による銃殺・草刈り(=除染)が進んだこと・豚熱の流行でイノシシの出産減少が影響し、野生動物は減少した[5]

[日本全体]イノシシの捕獲数は全国で増加しているものの、増加率は福島県より低く、2010年から2020年で1.4倍である[6]。)


[4]大熊町※町での捕獲管理はR2年度より実施https://acrobat.adobe.com/id/urn:aaid:sc:AP:5e9cf74f-7b07-47d9-aad7-1e868a06f916

[6]2010年47.7万頭→2020年67.89万頭(1.42倍)。環境省https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs4/hokakusuu.pdf

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